最期の現世

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就職決まった 採用通知の電話を切って、そう呟いた 「決まった!」 今度は大声をあげた 「決まった!」 「自慢やめろ。無神経かお前は」 同じ就職難だった友人に次々と無神経な電話をかける 「決まっ…た…んだ、俺」 と、半ば呆けながら、四畳半の部屋の大半を占めているベッドに寝そべった 大学4年、自分も家族も心配し続けていた問題が、どうにか杞憂に終わった
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