最期の現世

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「三流大学で、第三希望の三流会社に就職か…」 天井を見上げて小さくため息をついた 「三ばっか。……満足」 取り柄は健康だけと面接でも言ったぐらい(それを言った会社は不採用だった)、何もずば抜けた能力などなかった 「これだけ普通の人生、逆にすげーよ」 今はとにかく就職内定が嬉しく、特別野心家でもない青年は、ベッドから跳ね起きた 「自分にご褒美!パチンコでも行きますか」 こんな独り言しゃべんの初めてかもな 無駄な思索をしつつ、軽く髪型を整えアパートを出た
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