明るく曇る

10/11
前へ
/11ページ
次へ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は浜辺を歩いている。 地平と水平の境目を。 夜が明け、闇が去ると男も消えていた。 そして私と、黒い鞄が残された。 私は浜辺を歩いている。 冷たい風が頬を擦る。 太陽はでていなかったが、寒くは無い。 鞄を抱えて、私は歩く。 地平線と、あの明るい曇り空との境目を目指して。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加