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まあ、亀山の言うことにも、一理あるかな…。
近すぎて、恋愛感情が、湧かないって…ちょと、関係性は、違うけど、昔の僕らみたいだ。
ほんの小さなきっかけで、僕らの関係は、どんどんと変わっていく…。
「学祭の時、いろいろあってさ、小川、お前にはさ、彼女なんか、当分いらないなんて、言ったけど…。あれは、思い切り建前…。
本音は、彼女のいる、お前が、羨ましくて仕方なかった…。
羨ましいって気持ちは、智世と早苗に対しても、持ってた…。
二人はさ、すごく真剣にさ、恋してて、『好きなものは、好きなんだから、しょうがないでしょ!』って、言い切れたんだよね。
俺は、そういう相手も、いなくてさ…。
そんな俺が、恋に落ちたのかな…?って思うしかない状態に、なっちまったんだよ。
あいつの…早苗の泣き顔が、頭から、離れなくなっちまったんだ…。
本当のあいつは、すごく繊細で、脆いんだって知ったらさ、いつも、俺のこと、見下したみたいに、ツンケンしてたのも、必死に強がってただけだって、わかってさ…。
あとは、なんか坂道転がるみたいにさ…。
早苗のことが、気になって、気になって…。
すっげー、悩んだんだぜ、これでも…。
恋って、切なくて、苦しいんだな…。あんな気持ち、俺、初めてだった。
で、華々しく散る覚悟で、X'mas前に、思い切ったんだ…。」
「…よくOKもらえたよな、早苗に。」
「うん、まあ、ちょっと強引に、こっちむかせたからな…。」
「強引にって…。」
「…その辺りは、聞かないでくれ。
言っとくけど、無理矢理、早苗を、俺に従わせてる訳じゃないからな。
それに、自分からは、何も言わないけど、あいつは、あいつで、いろいろ思うところが、あったみたいなんだ…。
どこまで、行けるかわかんないけど、二人で、頑張ってみる。」
亀山のこんな真剣な顔を、見たのは、初めてだ…。
「…わかった。頑張れよ、亀山。」
「おぅ。」
お互いの顔を見合わせて、ニッと、笑った。
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