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「お兄ちゃん酷いよ…。雛がそういうの苦手って知ってるくせに…」
「そんなこと百も承知だ。あんなことがあったら絶対にやらせないから。というより、物が幾らあっても足りないからな。クスクス…」
そういいながら先日の一件を思い出していた。俺が忙しく食事の準備が出来ない状態だったから雛に作って貰うことにした。
家に着いたら黒い液体のかかったパスタがあった。ほう、イカスミパスタと思っていたら実はカルボナーラだった。だけどそれはなかなか美味かったから不思議だ。
それから、キッチンに立たせないようにしている。意外と素質があるかも知れないから後でゆっくり練習させるためだ。
───釘を刺しておくがキッチンが黒ずみになっていたからとか違うからな。思った奴後で殴ってやる。覚悟しとけ。
「御馳走様。(でした)」
食事を終え俺は洗濯物を干し始める。しかし、毎回のごとく雛はじと目で俺をみている。よくわからないがそれなら手伝って欲しいものだ。
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