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少し歩く。そして振り返り、看護婦たちがいないのを確認してまた病院の入口のところへ戻る。
とりあえず、しゃがみこんだ。
そうしたら自然に、頭を膝が挟む状態になった。
さっきより、全然楽になった。広い世界を見るより、こうして、自分の殻に閉じこもってしまった方が落ち着く。
ずっとこのままでいたい。
誰も話しかけないでくれ。
「ねぇー、なんでUターンすんのよぉー。そんなに私が嫌いぃー?」
顔をあげる。
声のする、さっき俺が向かうはずだった 病院の門のところには、ふわふわと長い髪の揺れる女の子が立っていた。
その子は、眩しそうに手をおでこのところにかざして、もう片方の手は、山に向かってヤッホーとやる時と同じように横にある。
周りには誰もおらず、当然、Uターンしたのは自分しかいない。
あぁ、自分でフラグたてていたことに今し方、気づきました。
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