2章

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ん? 何で知ってんだろ。さっき来た4人が教えたのだろうか。 「私の名前は夢見心(ゆめみこころ)よ、布津五口君。」 と、なぜか自慢げに言う。 俺の名前も知ってるし、ということは、この子はさっき来た4人の友達? 必然的に俺の友達? しかしながら手帳は、頭文字が「や」の人を示した後、「ゆ」ではなく、「り」にとんでいる。 あれ?俺の友達じゃない?この手帳の友達の欄は友達と書いてありながら、おそらく、学校の全ての人が書いてある。 お母さんが知らないっていうことは、まさかっ!!俺の彼女さんっ!! だって、彼女ができたとか親にはあまり教えないからね。 いやいや、待ちなさいよ。他にも可能性があるじゃない。例えば……、まぁ、いろいろと。 それに、お母さんが俺と関係がある全ての人を把握しているはずがないじゃないかっ!! いつのまにか、さっきの鬱状態がきれいに拭われている。 とりあえず、聞いてみよう。 俺の彼女であることを祈って。 「あの」 「さっきから、なに興奮してるのよ。気持ち悪いわね。」
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