クラブの6 【side‐J】

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「俺の……命のカードだ。お前に……やる」 男はそう言って、俺の手にカードを無理やり手渡した。 「俺の……言葉…覚えて…いるな?……誰も……信用するな。……全てが裏切る……ここは……そんな…場所だ」 「おい!!しっかりしろって!!俺、こんなの欲しくない!!アンタのカードだろ!!」 その俺の言葉に、男は困った様に笑みを浮かべて見せる。 「お前なら……主人公に……なれる……かも…しれない。……生き残れ。……絶対に…諦めず……生き…残るん…だ」 そう言って男は俺の頬に触れると、それからそっと目を閉じた。 俺に頬に触れていた男の手が力を失い、ボトンと地面に叩きつけられる。
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