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携帯のアラームが鳴り響く。
「う…ん?』
半分も開かない目を、全力で開けて、携帯を開く、紗英。
「…もうこんな時間!…」
慌ててベッドから飛び起きると、朝食もそこそこに、手早く身支度を整える。
「これは、忘れちゃ駄目だ!」
夕べ遅くまで目を通していた『生徒名簿』と書かれたファイルを、鞄に入れる。
戸締まりを確認すると、玄関を飛び出した。
アパートの前の道に出ると、ププッと軽くクラクションを鳴らす音がする。視線を向けると、そこには見慣れた車が停車していた。
「大樹!」
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