紳士への道『第一歩』

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更新する気はなかったのだが手が…手が……、 紳士の日頃の行動を書き綴ろうと思う。 ―朝― 電車で座っている時に寄り掛かってくる紳士淑女の方が時たまいる。 それが妙齢の淑女であるならばわざと自分も寝たふりをし、そのままにしておく。 だが、これは決してやましい思いでやってはならない。 相手が仕事で疲れているのだろうと察し、その人の眠りを妨げないように、逆に自分がその淑女の枕になってあげるという理由でやるのである。 これは紳士の行いの初歩の初歩であり、だが大事な事である。 ――初心を忘れるとは自分を見失うと同意義である―― かの紳士道の基礎を作り上げた人の言葉である。
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