<4>索敵

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「着きましたよ」 アリスンは先輩に伝えた。 火傷の治療中だが、イリヤは上半身を起こした。 「モンテーギュの発明ですか」 「古い文献のスケッチらしい」 ロスに湿布や軟膏を貼ったり塗ったりされながら、イリヤはじっと山城の映像を見ている。 放心状態で、ぶつぶつ言うバートランドの背を押しながら、ノーベルも隊長室に戻って来た。 「お前も、一向に慣れんな」 天才的才能に精神が耐えられない降霊師をソファーの隅に座らせ、ガンマンも魔鏡に注目した。 「アリスン、通信札」 「ん、ああ。もらっておけ」 マーズ少年は警備士長席に寄り、自分でも使える魔法札を選び、ポーチに入れた。 「…? 市場からマックスウェル様が…」 マリアが言い終わる前に、大鏡の映像が、フルアーマーの黒と白の騎士2人のアップになった。 「…防火水槽か?」 おそらくそうだろう。 《ブラッグ!! 私もそちらに呼び寄せろ!!!》 水槽を見下ろしているらしい白銀の聖騎士モリガンは、中指を立ててキレていた。 「マックスウェル…」 《いや、まあ、その、》 念話を警備士の皆に中継しているのは、幽霊騎士のマックスウェルだろう。
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