12人が本棚に入れています
本棚に追加
2人現れたうち、背後の方、がに股のガンマンは、鉄製の二本の筒を両肩に担いでいた。
持ち手がそれぞれ下に生えている。
筒全体に紅の古代文字が浮かび上がった。
「ファイヤー!!!!」
ドムッッッ!!!!
派手な炸裂音と共に、筒が人間の頭ほどの球体を射出した。
剣を交える魔族と女神の末裔の足元に命中し、
ドンッッッッ!!!!
爆発した。
『ひいッ!!?』
2人は同時に悲鳴を上げ、同じ方向に吹っ飛んだ。
「ファ~イヤァア~!!」
ドムッッッ!!!!
ドンッッッッ!!!!
『ギャー!!』
「ファイヤァア~~ァ…」
ドムッッッ!!!!
ドンッッッッ!!!!
『うわああぁ…』
床に穴が開いた。
魔族と女神の末裔は、下の階に落下していった。
「イリヤ…」
「間に合ったぞ、マーズ君」
その隙に祭壇に駆け寄り、治療術を試みていたイリヤは、自信に満ちて頷いた。
「…あなた、マーズさん…?」
「そうだよ、フィリアさん!
これからフィリスも助ける!!」
起き上がろうとする被害者を寝ているよう押し留め、イリヤは床に開いた穴に寄った。
「マーズ君も、そこに居なさい」
暗殺者は穴から飛び降りた。
「ランプを探しなさい!」
最初のコメントを投稿しよう!