<4>復活

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兄たちは諦めて、イリヤの援護に戻ろうとしたアリスンは、空に何かが光るのに気付いた。 「…魔方陣?」 突如開いたそれは、城に古代文字の影を落とした。 アリスンの真上、展開した神々しい円盤から、巨大な蛇が頭を出した。 「ヨルムンガンド…?」 蛇神は、ゆっくり魔方陣から絞り出され、山岳一帯を覆って宙にたゆとう。 「いっ…にい…さん!?」 アリスンは全力で走りだした。 イリヤがエルフと戦っていた部屋に向かう途中から、自分の周囲に乳白色の光が回り始めた。 「イェド兄さん…」 妹を出口に現れた、銀髪の修道士は、盲目となった魔女の手を引いていた。 「マリアさんの眼は、後で両目とも再生させますから」 妹の動揺を先に制し、女神の末裔直系の男は続けた。 「正体を顕したヨルムは、陸地が苦手です。 早く、カルディナが操る錬金術士の所へ案内してください」 アリスンは、素早く紅の魔方陣を展開し、数階分をすり抜けて目的の階に降りた。 水色の翼で、落下の衝撃を和らげ、兄と友に配慮する。 「タキトゥスとシェーラは、見つかりましたわ。 でも、女神直系には逃げられましたの」
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