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弥一さんと冬井さんの記憶以来、何も思い出せないらしい。
「全く」
陸弥くんは肩をすくめた。
「……そう」
「もっと知りたいんだけどな、自分のこと」
弥一兄さんのこと、兄さんのこと。他にもいっぱい忘れてるだろうから。
――パンパン
「朝から空気が重いわよ」
陸弥くんとアカリと三人で屋上にいることが多くなった。
「アカリ!」
「今日雨降りそうね…」
「チャイムも鳴りそうだし行こっか」
雲行きが怪しい。
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