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「兼、悟……お前達、仮にも風紀委員がそんな事言っていいと思って一一一」
「加賀宮、六条」
ハスキーボイス、のような声が響き渡る。先程まで俺の悪口を言う二人の後ろから威圧感のある黒髪美形さんが入ってきた。
「お、御河崎委員長……」
御河崎……?
「……宗く、ん?」
「宗君!?」
俺の呟きに風紀委員一同がこっちを見てきた。
「影都、無事だったか」
近くまで来るとやっぱり彼は宗くんだった。名前は御河崎宗太郎(おがざきそうたろう)、俺のお兄さんみたいな人だ。
「い、委員長?真田影都とはどういう関係で…?」
「気になるか?……ふっ、こいつとは親友などという言葉では足りないくらい深い絆で結ばれた関係だ」
宗くんの発言は風紀委員を凍り付かせるには十分だった。
当然俺も宗くんの発言には驚いている。
「そこまで…深い関係…じゃ、ない……」
「影都、俺はお前が心置き無く学園生活を過ごせるように毎日監視していた
お前の為にお前をいじめる不届き者は容赦なく停学させ、馬鹿な事をする糞童顔の親衛隊は何人も病院送りにしてきた……そして今回影都を犯そうなんて考えたこの世の塵は社会的に死んでもらう事にした」
……宗くんそんな事してたのか……!?
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