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暫く宗くんの会話(俊達からすれば軽く拷問)が終わり、その後は風紀の皆と楽しく喋った。あの時以来、兼と悟とも大分仲良くなれた。
俊達はあまり、仲良くなれないみたいだけど……
その後は何もなく楽しい時間が過ぎた。でも、やっぱり心の何処かで会ちょを求めていた。
「どないしたん?暗い顔して…また何か嫌な事あったん?」
部屋が近い俊と寮へ歩いていると俺の顔色が悪かったのか、心配そうに顔を覗き込む。
「だいじょ、ぶ……」
「…カゲ、俺カゲの事大好きなんやで?」
「っえ…!?」
勿論、俊が言ってる事は友達として……なんだけど…こうストレートに言われるのは……慣れない。
「カゲが幸せになりたいんなら協力するし、カゲが悩んでるなら助けたい……
でも、カゲはそれを言葉にするの苦手やろ?」
俊の言葉が、暖かかった。
俺を思って、こんなに優しくしてくれる……嬉しい
「だから、な?カゲ
俺を頼って欲しいんや、会長の事忘れて……お前には幸せになって欲しい」
「……俊…」
「ちょ、ちょっと臭いセリフやったか!あはは」
自分の言葉に照れたのか、俊は両手を頭の後ろに組んで顔を赤くして大笑いする。
でも、俊の気持ちは俺には十分過ぎるくらい伝わった。
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