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黙って話を聞いてくれた成亮(名字呼びしたら睨まれた)
我ながら話していて情けないしカッコ悪い話かもしれない。俺の楽しい日々も、居場所も、友達も、恋人も皆々菖蒲に持ってかれちゃったからだ。
呆れを通り越して、成亮は内心きっと笑ってるかもしれない。なんてバカで哀れな奴だ…って。
｢……ふぅん｣
｢…………｣
意外、というか予想外の反応だった。話を聞いた成亮はただ相槌を打つだけで何か宥めたりはしなかった。
｢……それ……だけ？｣
｢あ？慰めて欲しいのか？生憎俺は人を気遣う気持ちはねーよ｣
耳穴をホジリ、取れた粕を息で吹き飛ばす。無関心そのものを表していて、元気付けられてばかりいた自分にはちょっと新鮮だったし、ショックだった。
｢そんな話を聞かせられても、俺に出来る事なんてねぇし…よく分からないてめぇに優しくする義理もない｣
｢…ぅ……｣
｢だから、ここに来たてめぇは今日から俺のパシリだ｣
｢……パ、シリ…？｣
どうやら俺は貧乏クジを引いたみたいだ。勿論、喧嘩なんて強くない俺はそれに従うしかない。俺の学園生活……めちゃくちゃ、だな。
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