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影都side
翌朝、パシリになってしまった俺は料理の支度をしていた。普段から少し早起きをしていたので、成亮はまだ眠っているだろう。
コトコトと味噌汁を煮込みつつ、フライパンで目玉焼きを焼く。トースターを使ってパンを焼き、出来上がった目玉焼きはその上に乗せた。
「っあ~…かったりぃ」
料理の音で目を覚めたのか、寝癖のある頭をガシガシ掻いて成亮が起きてくる。
その時はもう大体の料理は出来上がり後は仕上げだけだった。
「ん……でき、た」
俺は料理を運び終わると成亮の向かい側に座った。すると、こっちを見てくる視線を感じる。何故か成亮が俺の事を睨み付けていた。
「……てめぇはこっちに座れ」
成亮は俺に隣に座るよう言った。向かい側で食べたら鬱陶しい、と思ったのかな…?
「……ん」
断ったら後が怖そうなので料理を移動して隣に座る。
「よし、俺のパシリになる奴は常に俺の世話もして欲しいからな!素直に言う事聞く奴は嫌いじゃないぜ」
頭をわしゃわしゃと撫でながら、ニヤリと笑う成亮。
なんだか、会ちょの姿が重なってしまった。
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