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「な、何やってんのカゲ…?」
学校に登校していると俊達に出会った。俺に気付いた俊が笑顔で近付いてきたけど手に持っているのを見て固まった。
当然と言えば当然、俺の手には成亮の荷物を持っているからだ。
「なんだ?パシリの仲間か?」
「ん……俊、って……名前…」
成亮が俊を興味なさげに見た後俺を見て聞いてきた。会話をしている間に我に返った俊は何故か鬼のような形相をしている。
「お前…っ!なにカゲを荷物持ちにしとるん!?」
「はぁ?別に俺のパシリをどう使おうが勝手だろ?」
「あはは~、黙って聞いてたけど影ちゃんパシリにされたの~?」
「んっ………」
俺、ヘタレ……情けない……
ふといつの間にか俊が俺から荷物を取り上げ、成亮に投げ渡す。成亮はそれを受け取るが表情は不機嫌だ。
「自分の荷物くらい自分で持てや」
「俺に喧嘩売ってんのか?受けて立つけどな」
ピリピリとした空気を流し、今にも殴り合いになりそうな二人に俺はオロオロしてしまう。衛は止める気がないのか、見物をしていた。
「はい、君達そこまでにして下さい?」
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