プロローグ

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僕が八歳の時、両親が死んだ…。 ギルドの仕事中に受けた魔物の毒が原因だった。 僕がキルドの人に呼ばれ連れて行かれた時には、ベッドに寝かされていたお父さんとお母さんは死にかけだった…。 顔色は青白く、呼吸は浅く早い。いつもの健康な顔は何処へ行ったのか… そして、血を吐いたのか、口の周りは少し赤く見える。 口だけじゃない。二人が寝かされているベッドの顔の周りには大きな血溜まりが出来ていて、既にかなりの血を吐いたと思われる。 まだ子供の僕にも分かった。 お父さんとお母さんは助からないんだ、と…。 そう思うと、まるで叫ぶように声を荒げて夢中で両親を呼んでいた。
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