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「まあ、このお兄さんが煩いから一応聞くけど……土方さんに何の用かな?」
「煩いとは何だ。俺は当然の事を言っているまでだ」
「はいはい……」
まだ文句を言っている斎藤をあしらいながら、沖田は少女を見つめる。
少女が口を開くのを、二人は固唾を飲んで見守っている。
「娘が父親に会うのに……理由がいるのかしら?」
「ふ……副長の……むすめ……」
敬愛する土方に子供がいた事が発覚して、斎藤は力が抜けたように膝から地面に落ちた。
そして沖田はというと……
「皆、聞いてください!!土方さんの隠し子が現れました!!」
大声で吹聴しながら、屯所へと駆け込んだ。
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