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渚「いいな、私も龍とバトルしたいよ」
不意に後ろから声をかけられ振り向くと、別の幼なじみがそこにいた。
竹村 渚（たけむら なぎさ）。彼女もソルジャーで戦績はそこそこ。まともにやれば翔より強いと思うけど…階級制があるため、男女、年齢に関係なくバトルすることができるのは年明けに行われる大きな大会だけだ。
龍「来年はみんなで大会に出よう」
渚「そだね。私も頑張らないと！」
翔「つーか、放課後！どうすんだよ」
龍「いいよ。いつものところでバトルだ」
そのとき教室の扉が開き、先生が入ってきた。
渚と翔が席に戻り授業が始まると、僕は今日の放課後のバトルの戦略を練ることにした。
ノートに思い付いたことをまとめる。
ﾊﾞﾄﾙｷﾞｱは装備の性能だけじゃ勝敗は決まらない。技術や戦略を駆使して戦わないと勝てないからだ。
ﾊﾞﾄﾙｷﾞｱの勝ち方は2種類。KOするか、ボディーについているコアを停止させる。
僕は大体コア停止を狙う。
KOするには力や技術がまだまだ足りないし、使用武器も中距離用鞭とシールドのため、決定力が大きく欠けるのも理由の一つだ。
（鞭でそれができたのは父さんくらいだろうな）
武器は近距離、中距離、遠距離に分かれる。
近距離武器には、剣やナックル、爪などがあり、基本攻撃力が中距離、遠距離に比べ高く設定されている。
中距離には鞭などが含まれる。範囲が広く命中率も高いが攻撃力はあまりない。
遠距離は銃が主体になっているが階級制限があり、使えるのは 成人のみとなる。さらに言うなら命中、攻撃力共に近、中より下。だけど相手の攻撃が当たらない位置から攻撃できる利点は大きい。
簡単にまとめると…近接武器を使い10発当てればKOできるとしたら、中距離は50～60発、遠距離は120～150発くらい当ててKO、という感じだ。
そこに重装や軽装の防御が絡み、数値は増減するわけだけど…
龍「早く放課後にならないかな…」
あれこれ考えていても時計のはりはそんなに進んでいない。
楽しみなことがあると余計に遅く感じるな…
先生「こら、岡本！聞いてるのか！」
龍「あ…え、x=4です」
先生「む…正解だ。あまりよそ見するなよ」
いまのはマグレ。グッジョブ…僕。
龍「すみません」
頭を下げて席につく。
が、すぐにﾊﾞﾄﾙｷﾞｱで頭はいっぱいになる。
待ち遠しいな…
僕は早く戦いたい気持ちを抑え、放課後を待った。
………
……
…
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