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時を同じくし、礁(ショウ)の自宅へと馬超・馬岱の2人を連れて戻っていた元譲。
居間にて、貂婆と貂蝉に2人の紹介をしていた。
「ほー、あの馬騰の娘とはね」
そう言い、しわくちゃの手で馬超の頭を撫でる貂婆。
栗色の瞳を揺らし、不思議そうに自分より少し背の高い貂婆を見上げる馬超は。
「父上の事を知っておるのか?」
と、訪ねた。
馬超の質問に、貂婆は昔を懐かしむかのように木目の目立つ天井を見上げ話し始めた。
「もう、20年近く前かね、五胡(ゴコ)や南蛮の軍勢が大挙して進行して来た事があったんだよ」
「父上から聞いた事があるの、確か当時涼州の刺史だったお爺様と都から派遣された大将軍様とで、鎮圧したと聞いておるが」
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