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「その通り、その際に霊帝様から派遣された大将軍とは私だよ」
貂婆の告白に驚きの表情を浮かべる元譲。
最初は言葉に成らず、金魚のように口をパクパクとさせていたが。
「……貂婆が霊帝時代の大将軍」
ようやく口から出た言葉は、それだった。
「あれ、元譲は知らなかったっけ?」
貂蝉の問いに対し、首を大きく縦に振る元譲。
そんな元譲を無視して、話しは続いた。
「馬子碩(バシセキ)……馬超の爺さんに連れられ、初陣を飾ったのが馬騰だったよ、荒削りながら槍の腕前は中々の物でね、五胡と南蛮軍を鎮圧後に自分を鍛えて欲しいって頼み込んで来たよ、まさかあん時の小僧の娘と甥が惇に連れられやって来るとは、運命ってヤツかね」
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