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「親父はまだまだ長生きすんだから、そう簡単に当主の座を渡されてたまるかよ」
「長生きか、この先も続く戦乱では何が起きるか分からないぞ……覚悟だけはしておけよ」
そう答え、伯符を見据える孫堅の瞳は憂いを帯びている。
「……親父」
と、呟く伯符の前に腕を突き出し、制止させる孫堅。
後続の部隊も動きを止め、孫堅の周辺に並ぶ将達も孫堅の見つめる方角に目をやった。
太陽が昇る、地平の先から孫堅軍に向かって来る軍勢の影。
目算ながら相当数いると伺える。
「まさかと思いまするが、南郡の劉表の軍勢では」
そう呟く祖茂。
「連中め、黄祖の件の仕返しか」
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