プロローグ

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プロローグ

心臓が、一瞬止まったような感覚にとらわれ、次の瞬間、もの凄い速さで動き出す。 見えている物が信じられなくて、視線をそらす事が出来ない。 頭の中を色々な事が駆け巡るけど、どれもとどまりはしない。 すぐにすり抜けて、また違う事がめまぐるしく回っていた。 答えなんて出ないのに、「何で」しか考えられない。 「ねぇ」 違う方から話し掛けられ、ハッとした。 それをキッカケにようやく目線をずらす。 でも、他の事を考える余裕なんて、なかった。 頭の中が、いっぱいだった。 ─────彼の事で。
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