secret.Ⅰ

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―職員室― 「おっ 槙 待ってたぞぉ!」 槙 沙由奈が職員室のドアを開ければ 入り口の近くの 自分のデスクだろう席に座り 何やらパソコンをいじっていた瀬川が気付き声をあげた。 槙 沙由奈は とことん嫌そうな顔でため息をつく。 「私をパシらせるなんて 偉くなったな、担任。 そんな奴じゃなかったろ。 どうした?イメチェンか?」 「今日、初めて会いましたよね;!? 俺の何を知ってるの!? つか随分上から見下ろしてんなぁ;!!!」 槙 沙由奈の首の反り具合が なんともホラーだ。 その状態で 目だけ下に向けているので ほとんど白目しか見えない。 「……なんか俺 今年、担任おりたい…」 「なんだ、悩み事の相談か? わざわざ呼んでまでとはよっぽどだな。 進路相談室、行くか。」 槙 沙由奈は眉を垂れ下げ 瀬川の肩に手をポンとおく。 瀬川は途端に 頭をパソコンにゴンッと打ち付けた。 「わっ瀬川先生 大丈夫ですか!?」 近くにいた 自称プロフィール 早乙女 あい 24歳 独身 フリー 上から88、63、81 恋人募集中でーす♪ が、駆け寄ってきた。 瀬川に声をかけながら 抱き起こす彼女は、 槙 沙由奈を廻りに見えないよう 睨み付けた。 瀬川とは 喋り方はオッサンくさいが 25歳と若く、整った顔立ちをしており 身長は184㎝もある。 いわゆるイケメンだ。 槙 沙由奈は 睨まれてるという自覚がなく "目、悪いのか…可哀想に"と 心の中で同情していた。
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