secret.Ⅰ

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瀬川 彰紀は パソコンから顔を離すと 抱き起こしてくれた早乙女 あいに 礼を言い、槙 沙由奈に向かって話し出した。 「槙、お前 首席だろ? 毎年、首席合格者には 新校舎の3年の生徒会長と 一つ、部を作ってもらってるんだ。 まぁ、毎年っていっても 始めたの2年前からだし6個 部ができたら終わるんだけどなぁ。」 「じゃあ 今年は休みにしようぜ。」 「スゴロクみたいに片付けないでくれ。」 「え、だってダルいもん。 てかダルい。むしろダルい。」 「ダルいしか言ってねぇよォォッ;!!」 瀬川はまた パソコンに頭を打ち付けた。 黙ってやり取りを見ていた 早乙女 あいがまた抱き起こす。 「早乙女先生……… 短い間でしたが楽しかったです…ゴフッ」 まるで吐血でもしてるかの如く デスクにあった赤インクをこぼす瀬川 彰紀。 「せっ瀬川先生っ 私もっ…私も楽しかったです!!」 机に倒れた瀬川にさりげに抱きつきながら わんわん泣く早乙女。 槙 沙由奈は つまらないのか欠伸をしながらも 大人しくその場にいた。
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