secret.Ⅰ

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「カツ揚げ? 揚げすぎだな。 てか、私のどこがブタに見えんだ、あ?」 槙 沙由奈は 投げられた言葉を変換してしまい 挙げ句の果て 本気で睨みあげた。 今更だが ただのバカである。 ただのバカな槙 沙由奈に 哀れみの視線を投げかけてる者は少なくない。 北澤 真葵の兄だけは 睨み付ける視線を強くする。 「……てめぇ あのときはよくも恥じかかせてくれたな。」 言われた槙は 首を傾げる。 暫く考え込むように 顎に指を添えてたかと思うと 槙は ピンッときたかのように ハッと顔をあげ口を開いた。 「………………誰、お前。」 「わかったんじゃねぇのかよッ;!!!」 北澤兄だけのツッコミが 死んだ目をしたクラスメート達の頭の中でこだました。
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