secret.Ⅱ

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「お前達2人で 部を作るんだ!! 馬が合わないとかやめてくれ! 先生は理事長が怖いわけじゃないんだよ!? ただ毎日 "進展してるかね"と聞かれたら 冷や汗ダラダラもんだろ!! 頼むから 進めてくれ!」 「理事長なんかにビビんなよ瀬川。 お前あれか? モス・チキン?」 「意味のわからん バカのしかたやめんか!! ほんとーに 先生はまだ先生を続けたい!! 北澤 梓葵、どうだ? 先生は間違ってるか? モス・チキンか?」 瀬川は哀れみの視線を送る槙を 避け、槙の隣に立つ梓葵に 椅子に座りながらチワワのような視線を送る。 梓葵は槙に クツを投げつけられた事を、 まだ許せなく そっぽを向いたままだ。 「瀬川、もうやめないか?」 槙は瀬川の肩に手を置き 軽くため息をつく。 「なに、おれが無理やりしてるみたいな。」 「私達みたいな奴じゃなくても 部活造りなんて誰でもできるだろ? 普通 こんな部活を造りたいって 言うやつにまかせるもんだろ?」 「沙由奈、先生 泣いてるよ」 槙がいい終えた途端に 第三者の声が槙の背後から聞こえた。 それと同時に槙の肩辺りから 絡まる腕。 槙を背中から 抱き締めている。 「―…真葵! えっ……はっ…―えぇっ;!?」 それは 北澤 梓葵の弟、真葵だった。 "いつの間にそんな関係にっ"と 驚く北澤 兄。 槙は 無表情、言葉を発さない。 「お前達 付き合ってるのか!? 槙の扱いがわかるとは さすが同じマキだなぁ!!!」 瀬川は真面目に驚いている。 北澤 真葵は 槙から手を離し ニコニコと笑顔だ。 そのとき また横から手が伸びてきて 槙の指に絡まった。
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