secret.Ⅱ

15/18
前へ
/134ページ
次へ
握手を済ませると 百合阿は聞きたかった事を問う。 「槙ちゃん同じクラスの 浅香 苓汰君と付き合ってるの?」 これは昨日、 北澤 梓葵が弟の "真葵から聞いたんだけど あの魔女は恐ろしい" からの質問だった。 付き合ってもないのに 浅香と真葵とキスをしたと聞けば なぜだろう、と知りたくなるのが 人間の性(サガ)。 槙は飲んでいた紅茶のカップを テーブルに置くと、百合阿を見た。 そして口を開く。 「苓汰と? "付き合おう"とは 言われてないから友達だな。」 百合阿は 「キスはしたのに?」 と、問うと 自分の座っていたソファーから 立ち上がり、槙の隣へ腰掛ける。 「なぜ知ってる? あれは苓汰に"お礼して"って 言われたから。」 「梓葵の弟の真葵とも したんでしょ?」 「真葵はバカだからな。 いきなりしてきた。 それがなにー………」 ドサッ 槙は百合阿に肩を引かれ、 そのままソファーに百合阿を 押し倒すという形になってしまった。
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加