secret.Ⅱ

18/18
前へ
/134ページ
次へ
――――――――――― ――――――――― ―――……… 「………………はあ。」 「35回目だ。 珍しいな、聖がため息。」 あのあと 槙はまた例の如く 大家絡みの捨て台詞を吐き 生徒会室を出ていき、 後を追おうとした 百合阿の首根っこを梓葵が掴み 今の今まで説教をし 数分経った冒頭。 百合阿は槙の濡れた吐息などを 思い出してはため息ばかり。 「…………梓葵」 「……なんだよ百合阿 聖。」 「…マッキー(真葵)と苓汰君の 気持ちわかる。」 「あっそう!!!!!! この上なくどうでもいい!!」 梓葵は"ぷんすかっ"と 怒りの表現を口で言いながら 帰るために 散らかった机の上を片付ける。 我妻 結翔は ソファーに寝転ぶ百合阿に近寄り 顔を覗きこむ。 「………あの男女の 弱いところ教えてくんない?」 百合阿は顔を上げ フワッと微笑む。 「………おしえない」
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加