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―ある日の放課後―
学校のある駅から
5つ先の駅前を歩く沙由奈。
その隣には
生徒会会計、我妻 結翔。
なんとも
異様な空気を放つ二人。
45分前。
放課後の鐘が鳴り響く校内。
北澤 兄弟は
家の事情により休み。
生徒会副会長の百合阿 聖は
担任に呼び出され。
浅香 苓汰は
クラスメートの男子に拉致され。
それを
気にする様子もなく見ていた
沙由奈は数名の女子に誘われ
一緒に帰宅しようとしていた。
そこへ、生徒会会計
我妻 結翔。
「まさか帰る気じゃないよね。」
と
ニコニコする我妻。
相変わらず目が笑ってないのが
怖い。
沙由奈の周りの女子が
キャーキャーと騒ぐ。
我妻 結翔は年下が嫌いで有名。
とにかく
後輩には近づかないのだ。
だから
こうして1年の校舎に来ることが
珍しくて新鮮で
男子をも騒がせる的となる。
「なんだ、お前。ストーカーか。」
沙由奈は顔に似合わず
"ケッ"と言葉を吐き捨てる。
「てめーみたいな男女に誰が引っ付くか。キメェ。」
「おうおう。
今日もまた鼻●そくっついてんぞコラ。」
「理事長が言わなかったら
てめぇなんか迎えに来ないんだよブス。」
「頼んでねえよ鼻く●。」
いつまで続くのか。
女子達は交互に顔を見やり
沙由奈と我妻に問う。
「「「「仲良し?」」」」
「「どこがだッ!!!!!」」
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