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フードの人物は
廻りを気にせず掌を差し出すと
上下に揺らし
「か・ね」
と一言。
男はカァーッと
頭に血が上った。
「なんなんだよっテメェ!」
「気持ち悪いけど
おめぇと同じ人間だよ。」
「はぁぁッ;!?」
「なにその"はぁぁ!?"って。
流行り?流行ってんの?」
男は次第に
ポカーンという表情に変わっていく。
フードの人物は
ジーンズのポケットから
懐中時計をとりだすと
"時間だ"
と呟く。
そして
フードを持ち、後ろへ外した。
廻りがザワつく。
それもそのはず。
フードの中にあったのは
綺麗な黒色の長髪
整った顔立ちをした
美しい女だからだ。
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