secret.Ⅰ

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フードの人物は 廻りを気にせず掌を差し出すと 上下に揺らし 「か・ね」 と一言。 男はカァーッと 頭に血が上った。 「なんなんだよっテメェ!」 「気持ち悪いけど おめぇと同じ人間だよ。」 「はぁぁッ;!?」 「なにその"はぁぁ!?"って。 流行り?流行ってんの?」 男は次第に ポカーンという表情に変わっていく。 フードの人物は ジーンズのポケットから 懐中時計をとりだすと "時間だ" と呟く。 そして フードを持ち、後ろへ外した。 廻りがザワつく。 それもそのはず。 フードの中にあったのは 綺麗な黒色の長髪 整った顔立ちをした 美しい女だからだ。
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