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―次の日―
昼休み。
1-Aの教室では
生徒達が一ヶ所に固まり
ザワめきたっていた。
中心にいるのは
北澤 真葵と浅香 苓汰。
北澤 真葵は黒いろの
ブレザーを脱ぎワイシャツにネクタイ。
浅香 苓汰はネクタイを外してる
ところだ。
わかった方もいるだろうが
二人がしているのは野球拳。
今のところ
勝っているのは北澤 真葵みたいだ。
「どう?苓汰。
これ以上はやめてあげるから
譲ってよ。」
真葵は肩を揉みながら
苓汰に言う。
言葉からして
何かを賭けているようだ。
「最後までしようよ。
負けた方が諦めようね。」
ニコニコ笑う苓汰。
女子達は二人の様子に
キャーっと黄色い声をあげ
鼻血がでているのに気づかない者も数名。
男子達は面白そうに
どちらとも応援している。
沙由奈は何故か
苓汰のブレザーを肩からかけられ
真葵のブレザーを膝にかけられていた。
「………(イジメか?熱い)」
不服そうにしながら
ブレザーを投げ捨てない沙由奈は
心は優しいのか?
ちなみに沙由奈は輪からはずれて
自分の席に座り《デ●ノート》と
題し、ニンジンと大家の名前を
何十回と書いていた。
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