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北澤が"よろしく"と
言おうと口を開いたとき
教室の後ろの扉が
カラカラとゆっくり開かれ
騒いでいた全員が
扉に視線を集めた。
「いやぁ~
迷った迷った。」
そう言葉を発しながら
現れた人物は
背中を隠すほどの黒色の長髪
黒い大きな瞳
高く細い鼻筋
潤った唇
真新しい
黒色の制服を身にまとった
女子生徒だ。
見る者全てが
口を開け頬を染めた。
「あれ?なに、この空気。」
教室に入ってきた女子生徒は
思った事を口にしながら
微妙に顔をしかめ
シンとする教室を見回す。
「…私、もしかして
時を止めるエスパーなのか!?
まじかッ
やっべ帰ってもまだ使えるかな!!
大家のヤローに
一生口が聞けないような事してやる
ふふふふはははっはっはっはっ!!!」
女子生徒は
気持ち悪い笑いをしながら
窓際の適当に空いていた
一番後ろの席に座った。
クラスの皆は
頭のなかで全員 同じことを思っていた。
《ヤバイやばいヤバイ
危ないの来た(恐怖);;;;;》
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