第二章>>>敵

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「なぁ、ラスヴィってどうして俺のこと知ってるんだ?」 それを聞いたラスヴィの動きが停止する。 「……何も気にしなくていい。」 「――でもさ、俺が目覚めたとき『久しぶり』って言っただろ?俺とは違う世界の人間なのに、何でだ?」 「………」 ラスヴィは答えなかった。 それどころか、その表情は怒りすら感じ取れた。 リュウもラスヴィも、一言も言葉を発さないまま歩いていた。 行先は"朱"がある可能性がある場所。 現在は目的地との中間地点にいた。 そこは森の中。 きっと今日はここで野宿することになるだろう。 「…ふぅ、もういいわ。今日はここで休みましょう。」 ロディが重い空気の中口を開いた。 「まだ日は沈んでないけれど?」 ケルティがそう言うと、ロディはまた一つ溜息をついてこちらを見た。 「だって、しっかり和解してもらわないと。……ラスヴィに余計なこと言った私にも責任あるから…」 「あぁ、あの二人ね。」 ケルティは納得すると、食料を探しに行く、と言って森の奥へ進んでいった。 「一人で大丈夫かしら…。………やっぱり私も探してくる。」 「―――あ、…おう、わかった。じゃあ俺は火焚いとくから。」 しかし、ロディの言葉にラスヴィは返事をしなかった。 ロディとは主従関係でも仲が良さそうだったのに、何故? とりあえず、二人には気を遣わせてしまった。 早く、解決しなくては。 .
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