第一章>>>見知らぬ世界

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次の日。 ラスヴィを連れて城下町へ行くと情報屋は簡単に見つかった。 酒屋の地下。 「……ラスヴィ。まさか私に内緒でよく飲みにきてるとか…?」 ロディが厳しい視線を送る。 「い、いえっ…決してそんなことは……」 ラスヴィはあたふたと返事をする。 「違う違う」と両手を振るジェスチャーが無駄に激しい。 ますます怪しいな。 「……まあ別にいいけど。」 結局ロディは許すのだ。 とりあえず酒場へ入る。 酒場の中は時間的な問題で、とても空いている。 店内を眺めていると、カウンターの女性と目が合った。 女性は3人を見るなり、一度目を細めたが、すぐににこっと微笑む。 「何かご用かしら?昼には滅多に客はこないのだけれど。」 「ここの地下に用があるの。」 「……まさかあなたたち……いえ、なんでもないわ。」 カウンターの女性は一瞬考え込んだが、「こっちにきて」と言って地下に案内してくれるようだった。 .
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