第一章>>>見知らぬ世界

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「―――そして、ルベイル国のお姫様があなたってわけね。」 ケルティは納得したように言った。 「…その通りです。私たちは国を取り戻すために行動することにしたのです。」 そんなに大変な事態だったのか。 リュウは何も言えなかった。 自分と同じ年の女の子が、悪魔と闘おうとしているのに。 俺は自分のことしか考えてなかった。 情けない。 どれだけの人が苦しんでいるのだろう。 殺されたのだろう。 ――悪魔に。 俺はきっと意味があってこの世界に呼ばれたんだ。 なのにずっと逃げてたんだ。 自分の"役目"から。 ――情けない。 「―――俺…」 時計の針の音しか聞こえない部屋の中、リュウの声に視線が集まる。 「俺、自分の役目はよくわかんないけど、頑張るから。絶対。力になれるように頑張るから。」 俯いてそう言った。 .
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