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「…あ………」
バスへ向かう足が止まった。
笠は結斗と目を合わせたまま、立ち尽くす。
結斗も同じだった。
複雑な表情を浮かべている。
紫乃は相変わらずの無表情で、結斗を見つめていた。
「……何、してんの?」
結斗がようやく口を開いた。
「…えっと……傘もってないみたいだったから傘を貸して―――」
笠はこの状況の理由をを説明しようとしたが、結斗に遮られた。
「違う、お前に聞いてるんじゃない。」
「は?………え?」
結斗の視線は紫乃へと向かっていた。
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