母のもの

2/2
前へ
/6ページ
次へ
ある日、母は掃除の邪魔だからと、僕が大事にしていたものを勝手に捨てた。 それに僕が気づき、母に罵倒を浴びせた。 それでも、怒りはおさまらず、復讐を決意する。 母の大切なものを壊してやろうと。 翌日、僕は完璧に恨みを晴らすべく、当の本人に尋ねてみた。 「母さんの大切なものってなに?」 刹那の迷いすらなく、母はこう返す 「そりゃあ、あんたのことだよ」 予想外の答えが返って来て、言葉を失った。 これを期に、僕は母を守ろうと決意したのだった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加