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「光、光」
「何スか?」
「はい、あーん」
「‥っ、!?」
私は自分の善哉を一口掬って光の口許に運ぶ。
一瞬驚いた表情を見せた光。
きたきたきたきたー!あとちょいで顔赤くするぞ。
「いただきます」
「へ?」
そう言うと光は私の善哉をぱくっと食べた。
‥何の恥じらいも無くポーカーフェイスで。
「‥ん、美味い」
「‥っ、!」
そう言った光は微かに笑う。
中学生には見えない様な綺麗な笑み。
‥正直、今まで見たことがない笑みに不覚にも胸が高鳴った。
「‥ムカつく」
「なんか言いました?」
「別にー」
くそくそくそ!
何で私がしてやろうとしたのに、逆にされなくちゃなんないのさ!
自分でも頬に熱が集まるのが分かる。
あー、もう!
「先輩、顔赤いっスよ?どうかしたんスか?」
光は若干楽しそうに問い掛けて来る。
こいつ、絶対私の反応楽しんでる‥!
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