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誠逶は一つの部屋を訪れた。 そこでは三人の者が仕事をしていた。 「九親くん。」 一人の者が誠逶に気づく。 その者の声をきき残りの二人も気付き誠逶の方を向く。 〈少しいい?〉 「全員に?」 誠逶は頷く。 そして三人の前に座る。 〈これ、ちぃちゃんが残していったお金。〉 「千人くんが。 大分な大金みたいだけどそれがどうしたの?」 〈手紙に書いてあった。 組の為に使ってって。〉 そういって手紙を三人に渡す。 三人は驚いた。 何をしてこんなにお金を貯めたのかは疑問だが暫く困らないくらいあったのだ。 「土方さんには許可を得た?」 〈近藤さんに。〉 「局長なら大丈夫か。 わかった。ありがたく組の為に使わせてもらうね。」 誠逶は頷くと部屋を出ていった。 そのままの足で道場へ向かう。
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