2/6
前へ
/229ページ
次へ
誠逶は朝から土方に呼ばれていた。 誠逶は嫌で嫌で仕方なかった。 だが我慢しないといけない。 「入れ。」 きた途端に言われ誠逶はビビる。 だが意を決して中に入った。 そして土方の前に座る。 「お前計算はできるか?」 〈足し算?〉 「そろばんはできるか?」 〈足し算はできる。 引き算もできるよ。〉 土方はため息をついた。 聞いていることと回答が違うのだ。 「これの答えはなんだ?」 土方は一枚の紙を誠逶に見せた。 〈えっとね。…15425。〉 この間つかった時間はたったの10秒。 どれだけ暗算が早いのか疑いたくなる。 「お前、会計方で働け。」 実はまだ誠逶の役職が決まっていなかったりする。 誠逶は会計方ときき嬉しそうにする。 〈耆三郎と一緒だ!〉 「なんだ?知り合いか?」 〈友達!〉 こうして誠逶は会計方に入ることとなった。
/229ページ

最初のコメントを投稿しよう!

193人が本棚に入れています
本棚に追加