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誠逶は覚えが早かった。
だがそろばんはどうやら苦手なようで暗算でやっていた。
暗算でできるのかと疑いたくなるものもだ。
その所為なのか河合の動きは完璧に止まっていた。
だから±0。
三人がしているのと同じようなものだった。
まぁ誰もが吃驚するだろうが。
〈あってる?〉
そう口が誠逶動きやっと我を取り戻した河合。
そろばんをつかい確かめていく。
河合は早かった。
すぐに一つの計算を終わらす。
だがそれに誠逶もまけてはいなかった。
同じような速さでやっているのだ。
「凄い。全部あってる。」
誠逶の暗算はすべてあっていた。
それを河合は繰り返す。
何枚かを確かめ河合は面倒になったのか自分も仕事を進めることにした。
当たり前だ。
全てあっているのだから。
こうして±0から+1に変わった。
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