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冲が未来に帰ってから誠逶はずっと心此処にあらず。 また放っていかれた。 悔しいのだ。 冲に頼ってもらえないのが。 〈僕はちぃちゃんなしじゃ生きていけないのに。〉 ずぅとそんなことばかり考えてしまう。 だがそんなことを思ったって冲は帰ってこない。 「九親、入るぞ。」 斎藤はそう言って入ってくる。 もともとこの部屋は斎藤の部屋なのでわざわざ言わなくてもいいのだ。 だが誠逶は声をかけるとビクッと驚き声をかけずに部屋にはいると逃げてしまう。 「九親、お前に千人から手紙だ。 本当は渡すつもりはなかったがな。」 〈ちぃちゃんから?〉 「お前がもし立ち直りそうになかったら渡せと言われた。」 〈ちぃちゃんから。〉 誠逶は斎藤から手紙を受け取り手紙をあけ始めた。 冲から誠逶への手紙はただ少し書いてあるだけだった。
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