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誠逶が元に戻ってから早一週がたった。 誠逶は段々元気を取り戻していった。 ただ時々冲を思い出すのか寂しそうな顔をするときはある。 その時は何時も一人でいる時である。 「九親?」 〈なに?〉 「出掛けない?」 〈鬼一と?〉 「うん。 駄目かな?」 〈行きたい!〉 誠逶は嬉しそうに笑う。 よっぽど濱口にいってもらえたことが嬉しかったのだろう。 濱口もその反応に嬉しそうににする。 濱口は誠逶の手を握る。 「土方さんにも許可をもらったから夕食まで外にいれるよ。」 〈うん!〉 誠逶は手を繋いでもらった嬉しさと濱口と一緒にいれる嬉しさで冲がいた時と同じような満面の笑みになる。 濱口はそれを気づいていないフリをして誠逶と外に出る。 誠逶は周りをうろちょろ見る。 〈凄いね。〉 「外初めて?」 〈違うけど、でもあんまり。〉 「そっか。 甘味処いく?」 〈うん!〉 二人は甘味処に向かう。
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