それはあまりに唐突に

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その日の放課後、俺と智也は担任の先生から呼びだされた。 智也は日常茶飯事だが、 俺まで一緒?! …なんもやらかしてないはずなんだけどなぁ? 先生もえらい真剣な顔してたし…ヤバいかもな。 智也がわあわあ先生に質問して いる隣で俺が考えこんでいるう ちに、生徒相談室まで連れてい かれた。 …うっわー…、語る気まんまん だな先生…。 これは長くなるな…。 この部屋に連れていかれたら1 時間は覚悟しておいた方がいい と、経験豊富な智也が言っていたような…。 ちらっと智也を見ると、心の底 からげんなりしているのが見て とれた。 最悪だ。 理由は解らないが、何かやらかしたんだろうな…。 もしや俺、寝てる間に何か…!? …ないか。 ばたん、と相談室のドアが閉ま りきってから、先生は口を開い た。 なんだか言いづらそうで、言葉 を慎重に選んでいるようだ。 …言ったいどんな悪事働いたんだろうか。 智也はともかく、俺が…。 …もし冤罪なら泣いてやるから な、松木せんせー!! 「…奏汰が休んでることは知ってるな?」 そりゃあ。 「当たり前っすよ!せんせ。」 智也が代わりに答える。 だよな、と繰り返して、先生は うんうんと頷く。
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