127人が本棚に入れています
本棚に追加
/122ページ
「もう 帰らなきゃ」
圭佑の耳元でそっと告げると沙知は身支度をはじめた。
「まだ大丈夫だろう」
そう言うと
彼は
からだを起こし沙知を抱き寄せた。
肌と肌が触れ合い
もう一度ベットに引き戻される
「やめて」
沙知は
自分でも思いがけない程
強い口調で言い放ち
ベットから起き上がって
ガウンを纏った
すっかり冷めた頭で
洗面所の鏡を覗き込む
化粧の落ちた色のない顔
慌てて
ワインレッドのリップをつけ
頬紅をのせる
最初のコメントを投稿しよう!