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翌朝
沙知は、夫と子供達を送り出すと
再び圭佑の自宅に電話を入れた。
二回の呼び出し音の後、
【ガチャリ】と受話器を取る音。
「・・・」
「あ・あのう… 高田さんのお宅でしょうか…」
「・・はい…」
電話に出たのは、しわがれた老婆の声
圭佑の母親だった。
「圭佑さんと同じ会社の者ですが…」
と言いかけたとたん
老婆はワッと泣き崩れた。
「息子が…
死んじゃったって…今、警察から連絡があったんだ..どうしよう...どうしたらいいんだ.....」
圭佑の老いた母親は狼狽えていた。
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